生前供養墓「無縫塔」について

 最近では、少子化や家族制度の変化に加え、故郷を離れて暮らす方も多く、これまでのように先祖のお墓を代々受け継ぎ、お守りすることが難しくなっています。また一方では自然回帰志向や環境問題への関心から、散骨や樹木葬等も話題となっています。しかしお墓はけして亡くなられた方の為だけのものではありません。

 私達はお墓にお参りすることで、先人達のご恩に想いを巡らすことができます。また自らの生命の連続性や有限性を実感することもできます。このようにお墓は、今を生きる私達が過去や未来と繋がるとても大切な場所だと考えます。

 實相寺の「無縫塔」は後継者の有無に関係なく、生前にご自分の意思でお申し込み頂くことを基本とする永代供養墓です。

 お申し込みの際に實相寺の檀家になる必要はありません。現在菩提寺様がある方はそのままで結構です。伝統仏教であれば宗旨宗派を問いません。

 ただし生前から仏教にご縁を結んで頂いて、皆様のよりよい人生に寄与したいと言うのが生前供養墓「無縫塔」の建立目的ですので、お申し込み後は實相寺花園会準会員として、各種行事や会報をご案内させて頂きます。勿論参加の有無はご自由です。

住職の思い

 現代では社会が変化し、以前のように先祖代々のお墓を子孫が継承していくことが難しくなってきました。そこで最近では子や孫に迷惑をかけないようにと、永代供養墓や納骨堂を希望される方も増えています。しかし生前供養墓 無縫塔はただ単に後継者のいない方々をお祀りする無縁墓ではありません。

 お釈迦様がさとられた真理とは、一言でいえば「諸行無常(しょぎょうむじょう)」・「諸法無我(しょほうむが)」の教えです。
 鴨長明の『方丈記』に「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。」とありますが、川の流れは絶え間なく続きますが、今私たちの目の前を流れている水は一瞬たりともとどまりません。同様に私たち自身もまた、一歩一歩と人生の終わりに向かっているのです。けして今生きていることがあたり前ではありません。それが「諸行無常」ということです。

 また私たちは自分一人で生きている訳ではありません。私がこの世に誕生するためには両親が必要でしたが、その両親にもそれぞれに両親がいます。つまり私の生命は遙か無限の彼方から、無数の親達によって受け継がれてきた生命です。人間には寿命がありますが、私の生命はこれまで一度も死んだことがありません。ですから自分の生命といえども、けして自分一人だけの生命ではないのです。

 永六輔さんに「生きているということは、誰かに借りを作ること。生きていくということは、その借りを返していくこと。誰かに借りたら誰かに返そう。誰かにそうして貰ったように、誰かにそうしてあげよう。」という歌詞がありますが、私たちは生活全てを自分一人でまかなっていくことは出来ません。人間社会はそれぞれの役割分担によって成り立っていて、お互いに支え合っています。ですから誰一人として社会と無関係には生きてゆけません。

 お釈迦さまは菩提樹の下で坐禅してお悟りになった時、「山川草木 悉皆成仏(さんせんそうもく しっかいじょうぶつ)」と仰いました。これは「山も川も草木も、みんな仏様の生命であった」という意味です。私たちが毎日食べるお米や野菜やお魚は勿論生命ですが、生物だけが生命ではありません。水だって空気だって土壌だって生命です。私たちはそのことを福島原発事故で思い知らされました。人は皆、大自然の恵みによって生かされています。つまり私たちは自然の一部なのです。
 こうした私たちを取り巻く様々な「おかげさま」に気づくことが「諸法無我」ということです。

 お釈迦様はこの世を支配する絶対者を認めませんでした。人生は誰かの意思によって決まるのではなく、全ては因と縁によって移ろいゆくというのが仏教の考え方です。無縫塔はこの仏教思想に基づいて建てられました。
 仏教で先祖を供養するのは、たたりや迷信を恐れてではありません。お仏壇やお墓に手を合わせることを通じて、私たち一人一人が頂いている様々なご縁やご恩を自覚し、自らの生命の尊さを確認するためです。

 しかし少子高齢化はさらに進み、今後お墓の維持はますます難しくなってくるでしょう。そうした中、最近は「将来を考えるとお墓を持てない」、「先祖のお墓をどうしよう」とお悩みの方も少なくないようです。そうした方々の悩みを解消し、少しでも社会のお役に立つことが無縫塔建立の目的です。

 生き物には全て寿命があり、私たち自身もやがては死ぬ存在です。しかしそのことを知る生き物は人間だけです。だからこそ人はお墓を建ててきたのではないでしょうか。お墓とは亡くなった方と再会するだけでなく、自らがこの世を去った後に思いを馳せる場所でもあります。
 人生には限りがあるからこそ、人はかけがえのない今を大切に生きていけるのだと思います。しかしその人生を終えたとき、帰っていくべき場所がないのはさびしいことではないでしょうか。お墓とは、人が過去や未来と繋がるためのタイムマシンであり、個性ある一人一人が大いなる生命に生まれ変わるための再生装置でもあるのです。

 生前供養墓 無縫塔は、亡くなってから誰かに供養して貰うためのお墓ではありません。ご縁を頂いた皆さまには、生きている間にお釈迦様の教えに触れて頂き、自らのかけがえのない生命を精一杯活かしきって頂くためのお墓です。
 この世の中に誰一人として無関係な人はいません。困ったときには「おたがいさま」と支え合うのが無縫塔の理念です。どうぞお気軽に資料請求・お問い合わせ下さい。

利用者の声

 姉は独身で子供もいませんでしたので、本人も老後のことは色々と考えていたようですが、思いがけない不慮の事故で突然亡くなり、急遽お墓をどうするかという問題に直面しました。姉は生前から年の離れた弟の私に「実家のお墓には入らないので、後のことは頼むね。」と言ってました。しかしお墓を建てても、私達夫婦が元気なうちはお参り出来ますが、長男は県外で暮らしていることもあり、子供や孫にまで姉のお墓を托すことは出来ません。どうするべきかと悩み、ご住職に相談したところ、おかげさまで無縫塔のお世話になることが出来ました。幸い両親のお墓も實相寺にありますので、姉も両親のすぐ近くで安らかな眠りにつくことが出来たと思っています。有り難うございました。
(高松市 Y.M様)

 實相寺の無縫塔に両親の遺骨を納めて頂き、この度、母の三回忌法要を機に両親揃って遺骨を讃岐の地にかえしてあげることが出来ました。この有難い感謝の思いを記させて頂きます。
 私共は三姉妹で、父は「娘それぞれに縁ある人と結婚すれば良い。後々のことは心配しないでいいから」と言っており、それぞれ嫁いで幸せな生活を送っています。
 平成11年に父が他界。生前からご縁のありました實相寺様にお世話になり、墓地は市の霊園にもうけて供養しておりましたが、22年に母も亡くなり、これからどの様にしたら良いものかと思い巡らせておりました。
 その様な折、二十世閑岳和尚様が、前々より、そういう後々ご先祖様のご供養をしたくても、することの難しいご遺族の方々を思い、何とかお助けしたいとの深いご慈悲の想いで、納骨堂を建てましょうと、色々考慮されておられました。手を尽くされ、思いに叶った、本当に心温まる穏やかで見事な庵治石を用いた無縫塔が建立されました。
 私達におきましては願ってもない有難いお話しに、永代供養もお願いすることができ、安堵致しました。折々に訪れて、両親を偲び、供養することは勿論ですが…。
 世の移り変わりと共に、昔の様に物事ができなくなっている昨今です。
 今は本堂の奥の閑かな自然に囲まれて永遠の眠りにつけた両親の幸いを思い感謝に堪えません。本当に有り難うございました。
 (東広島市 O.T様)

よくある質問

Q.申し込むには實相寺の檀家になる必要がありますか?
A.檀家になる必要はありませんが、實相寺サポーター(準会員)として、檀家(正会員)に準じたご案内をさせて頂きます。

Q.年会費等の費用が必要ですか?
A.サポーターは年会費を納める義務はありません。自由です。

Q.他宗派の寺院でお葬式をした場合でも納骨出来ますか?
A.既にご縁のある菩提寺さまがある場合は、菩提寺さまで戒名(法号)を授かり、ご葬儀を執り行って頂いて結構です。但し納骨式は實相寺住職が執り行います。

Q.既に亡くなった家族の納骨も申し込むことが出来ますか?
A.無縫塔はご本人による生前申込みが原則ですが、契約者ご本人のご家族の場合はその限りではありません。ご相談に応じます。

Q.檀家になることは出来ますか?
A.申込者がご希望の場合、年会費を納めていれば檀家(正会員)として本山会員名簿に登録し、妙心寺派主催の各種特典も受けられるようになります。また希望者には生前より戒名(信士・信女)を無償でお授けします。

Q.個別の永代供養をお願い出来ますか?
A.無縫塔での永代供養は全て合同にて執り行います。但し檀家(正会員)に限り、本堂に位牌をお祀りする永代(えいたい)祠堂(しどう)供養(くよう)に申し込むことが出来ます。詳細はお問い合わせ下さい。

Q.一旦申込後、納骨を取り辞めることは出来ますか?
A.申込者の都合により納骨を中止することはできますが、既に支払った永代供養志納金の返還と、合祀された遺骨の返還は出来ません。

お問い合わせ・資料請求

ご興味のある方は、下記フォームよりお問い合わせ下さい。ご見学も承ります。
事前に訪問日時をご相談頂ければ、住職がご案内しご説明させて頂きます。既にご家族の焼骨をお持ちの場合等、個別のご相談も承ります。

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